人が見ることのできる色数は通常187万5000色といわれますが、
デザインにおいて使用できる色の数はモニタで見るウェブなどの場合、
R(赤)、G(緑)、B(青)の3原色それぞれ256段階を乗算した約1,677万色。
印刷物の場合、オフセット印刷では、
C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(黄色)、K(黒:BL)の4原色がそれぞれ100%なのですが、
諸条件のため、使える色数としては2万色が限度だそうです。
色には、目立ちやすさや印象などの特性や、組み合わせた時の相性があり、
使う色数が多すぎると全体で見た時にガチャガチャした印象になってしまうことが多く、
デザインに着手する時に、作るべき全体像が見えていない場合に、そうなることが多いように思います。
では、デザインに適した色を選び構成するには、
そのデザイン内の「パーツ」の色だけではなく、
デザインの要素を内容ごとにグループ分けした「ブロック」内でのバランスや、
全体を俯瞰して見た「全体像」における
「ブロック」や「パーツ」のバランスをというように
「近距離・中距離・遠距離」
で考えていく必要があります。
そして順番としては、まず全体を見渡して、
まとまりや情報が目に入る順番などを確認します(遠)。
次にそれぞれのブロックごとに可読性やバランスを見た上で(中)、
最後に細部の調整を行う(近)という順番が良いと思います。
特に注意したいのは
「パーツ」は「全体像」を構成する
“積み木のひとつ”であるということ。
どれかひとつの「パーツ」のバランスを大きく変えると
「全体像」が揺らいでしまうこともあるので注意が必要です。
また色の選択は、好みの問題ではなく、
理由があり、
必然である必要があります。
そのデザインを見たユーザーに感じてもらいたい印象はどんなものなのか、
そのブロックやパーツはどのくらい目立たせるべきなのか、
などから導き出して考えてみましょう。